コアは実行ファイルの生成に使用されるスタブコードで、Rubyインタプリタを含んでいます。 Exerbはコアとアーカイブ(Rubyスクリプトなどの集合)を結合し、実行ファイルを生成します。
配布されているパッケージには、いくつかのコアファイルが含まれています。 コアファイルの命名規則は下記の通りです。
ruby{VER}{c|g}[rt][d].exc
記号 | 説明 |
---|---|
ruby | 接頭子です。常に付加されます。 |
VER | コアに含まれているRubyインタプリタのバージョンを示します。「180」であれば、Ruby 1.8.0です。 |
c | CUI版を示します。起動時にコンソール(コマンドプロンプト)が表示され、標準入出力が使用できます。また、例外発生時には標準エラー出力に例外情報が出力されます。 |
g | GUI版を示します。起動時にコンソールが表示されず、標準入出力も使用できません。例外発生時にはダイアログボックスに例外情報が表示されます。 |
rt | ランタイムライブラリ版を示します。実行にはExerbランタイムライブラリ(exerb??.dll)が必要ですが、実行ファイルのサイズを小さくできます。複数の実行ファイルを同時に配布する場合に便利です。「rt」が付加されていない場合はスタンドアローン版です。 |
d | デバッグ版を示します。デバッグコンパイルされており、Exerbのデバッグに使用されます。通常、配布アーカイブには含まれません。「d」が付加されていない場合は、リリース版です。 |
.exc | Exerbのコアファイルを示す拡張子です。常に付加されます。 |
ファイル名によるコア指定の煩雑さを軽減するため、配布アーカイブに含まれているコアには名称が定義されています。 この定義済みの名称は、exerbコマンドの-cオプション、レシピファイルのgeneral/coreキーで使用することができます。
定義されている名称は下記の通りです。 なお、ファイル名の「???」には安定版Rubyインタプリタのバージョンが入ります。
定義名 | ファイル名 | 内容 |
---|---|---|
cui | ruby???c.exc | CUI版 / スタンドアローン版 |
cuirt | ruby???crt.exc | CUI版 / ランタイムライブラリ版 |
gui | ruby???g.exc | GUI版 / スタンドアローン版 |
guirt | ruby???grt.exc | GUI版 / ランタイムライブラリ版 |
下記コマンドで、実際に定義されている名称の一覧を確認することができます。
$ exerb -i