コアリファレンス

目次

1.概要

コアは実行ファイルの生成に使用されるスタブコードで、Rubyインタプリタを含んでいます。 Exerbはコアとアーカイブ(Rubyスクリプトなどの集合)を結合し、実行ファイルを生成します。

2.命名規則

配布されているパッケージには、いくつかのコアファイルが含まれています。 コアファイルの命名規則は下記の通りです。

ruby{VER}{c|g}[rt][d].exc

記号説明
ruby接頭子です。常に付加されます。
VERコアに含まれているRubyインタプリタのバージョンを示します。「180」であれば、Ruby 1.8.0です。
cCUI版を示します。起動時にコンソール(コマンドプロンプト)が表示され、標準入出力が使用できます。また、例外発生時には標準エラー出力に例外情報が出力されます。
gGUI版を示します。起動時にコンソールが表示されず、標準入出力も使用できません。例外発生時にはダイアログボックスに例外情報が表示されます。
rtランタイムライブラリ版を示します。実行にはExerbランタイムライブラリ(exerb??.dll)が必要ですが、実行ファイルのサイズを小さくできます。複数の実行ファイルを同時に配布する場合に便利です。「rt」が付加されていない場合はスタンドアローン版です。
dデバッグ版を示します。デバッグコンパイルされており、Exerbのデバッグに使用されます。通常、配布アーカイブには含まれません。「d」が付加されていない場合は、リリース版です。
.excExerbのコアファイルを示す拡張子です。常に付加されます。

3.定義済みの名称

ファイル名によるコア指定の煩雑さを軽減するため、配布アーカイブに含まれているコアには名称が定義されています。 この定義済みの名称は、exerbコマンドの-cオプション、レシピファイルのgeneral/coreキーで使用することができます。

定義されている名称は下記の通りです。 なお、ファイル名の「???」には安定版Rubyインタプリタのバージョンが入ります。

定義名ファイル名内容
cuiruby???c.excCUI版 / スタンドアローン版
cuirtruby???crt.excCUI版 / ランタイムライブラリ版
guiruby???g.excGUI版 / スタンドアローン版
guirtruby???grt.excGUI版 / ランタイムライブラリ版

下記コマンドで、実際に定義されている名称の一覧を確認することができます。

$ exerb -i